受験者全員が合格となったのだ。"事件"は、14日に行われた静岡大教育学部附属静岡小の2011年度抽選選考で発生。一体、どんな経緯だったのか。
「定員35人に対し、40人が受験を予定していましたが、当日3人が欠員となりました。そのため、担当者は抽選器に用意した35個の『当たり玉』と5個の『外れ玉』計40個のうち、3個の外れ玉を抜きましたが、誤ってさらに2個の当たり玉を抜いたのです」
結果、抽選器には33個の当たり玉と2個の外れ玉が存在。36~37番目の受験生には引くべき玉がなくなってしまった。
「担当者は、36番目の受験生の玉が出ないことが分かった時点で、誤って抜いた当たり玉2個を抽選器に戻し、残り2人がそれを引きました。その後、この2人と先の35人で当たりの確率が異なることに気づき、全員を合格としたのです」
説明通りなら、35人の当たり確率は35分の33。これに対し、最後の2人は2分の2で100%で、確かに不公平。同校では平謝りだが、外れ玉を引いた2人にとっては思わぬ幸運だろう。
実は東京学芸大附属世田谷小や大阪教育大附属池田小などほとんどの国立大附属小の入試で抽選選考が採用されている。
関東の国立大附属小の関係者によれば、1次の抽選で半分程度まで絞り、筆記や行動観察の2次試験を経て、合格者の中から再び抽選で最終合格者を決めるという。
「1次は、例えば00から99までの玉のうち、学校長が引いた玉の下2ケタと合致する受験番号の持ち主が当選します。3次は、2次の合格者数分の数字が書かれた玉と、さらに1つ上の数字が書かれた玉1個を抽選器に投入して決めます」
その3次が複雑で、仮に2次の合格者100人から50人の最終合格者を決める場合、1~101まで書かれた玉を対象者が引き、最後の1個を学校長が引く。学校長が70番を引いたら、71番から先の50人分(71~101番、1~19番)が合格する仕組み。
「倍率の高い小学校の多くがこの3次までの抽選法を取っている」(関係者)。いかに実力があっても運も必要になる。いやはや大変だ。
[2011年1月22日]